導入事例 たんぽぽ調剤薬局 粟賀店様

CASE15

『むしろ効率化が図られた』 機械による監査

兵庫県姫路市
総合病院 門前薬局 地域密着
取材日:2014年07月

「誤って投薬し病状を悪化させないためにも、監査が最も重要」と語る藤田氏。調剤過誤リスク対策として、ピッキング支援機器導入や、カメラによる画像撮影を試みたが、薬局業務には馴染まなかった。効率的な監査が可能となるauditの有効性について語る。

たんぽぽ調剤薬局 粟賀店
(有限会社 クリフ・ファーマシー )
代表取締役 藤田 佳典 様(薬剤師)

色々試した過誤対策。最後に選択したのはaudit

平安時代に開坑したと伝えられる生野銀山。姫路港へ続く49kmの馬車街道沿いには宿場町が栄えたという。銀山閉山後も宿場町の面影を残す兵庫県神崎郡神河町一帯は歴史的景観形成地区に指定され、景観を後世へ残すための保全活動が行われている。その神河町粟賀に「たんぽぽ調剤薬局 粟賀店(代表取締役 藤田 佳典 様)」はある。

2013年9月、たんぽぽ調剤薬局粟賀店は開局した。「患者様にとってもスタッフにとっても居心地の良い場所にしたい」という藤田氏の理想をカタチにした同薬局。開放的な待合スペースには暖かい光が溢れ、穏やかな空気が漂う。調剤室は作業性を考慮し棚間スペースを広く設けるなど、薬剤師が働きやすい環境を整えている。総合病院の門前である同薬局は約1,200の在庫薬を持つ。患者様の多くが総合病院から訪れ、1日50枚の処方箋を薬剤師4名、調剤事務2名で扱っている。同薬局の系列店舗は5店あり、繁忙日には店舗間で薬剤師が互いにサポートしている。

待合室の様子

「調剤ミスが起こった場合、多くの時間を費やすこともある」と語る同氏。以前は監査でミスを見つけると、ピッキング工程までさかのぼり確認することもあり、再調剤・再監査が薬剤師の負担になっていた。また、かつて患者様から間違いを指摘され、収束まで丸一日かかったこともあったという。audit導入後は調剤ミスがほぼ『0』になったそうだ。調剤したスタッフがauditで監査を行い最終監査前に調剤ミスを見つけられるため、再調剤・再監査がほとんどなくなった。患者様からの指摘も減り、対応に時間を費やす必要もなくなった。「機械による監査は一見 手間と時間がかかるように思われるかもしれないが、むしろ導入により効率化が図られた」と同氏は語気を強めた。

総合病院門前の同薬局周辺には複数の調剤薬局や調剤併設ドラッグストアが集積している。同薬局へは道路を横断する必要があり立地としては不利とも言えるが、絶えず患者様が訪れる。「薬の知識のみならず患者様への応対もプロであるべき」と訴える同氏、「話し方や歩き方も応対の一部であり、しっかりと身につける必要がある」と続ける。薬局・薬剤師全体のレベルアップが必要とも語る同氏は地域の業界関係者へこれらの取り組みを発信しており、店舗づくりのノウハウを学びに多くの見学者が訪れるという。患者様のみならずスタッフの居心地も大切にするたんぽぽ調剤薬局 粟賀店。「患者様の元気」のために今後も進化を続ける。

auditを操作するスタッフ