導入事例 松田薬局様

CASE20

『本来やるべき仕事』の時間確保にauditが活躍

横浜市青葉区
内科 眼科 他科 医院 クリニック 地域密着
取材日:2015年06月

「薬剤師の本来やるべき仕事に時間を掛けたい」との思いから、作業の効率化を追求する「松田薬局」。服薬状況や相互作用の確認等、薬剤師が判断しなければならない業務は多い。auditを活用し、簡単に精確な調剤監査ができるようになり、薬剤師の本来やるべき仕事の時間を確保している。

松田薬局
長棟 裕子 様(管理薬剤師)

投薬前に間違いを発見できる安心感

美しい並木道、静かな住宅街を有するたまプラーザ駅周辺。神奈川の住みたい街ランキング上位常連の人気地域だ。その宅地開発は1965年頃にさかのぼり、団地の形成とともに街並みの整備も進められてきた。ロンドン郊外の田園都市を手本にされているこの地域は、商業地区と住宅が明確に分けられているのも特徴である。この都会の便利さと郊外の自然を併せ持つ豊かな住宅地に「松田薬局(長棟 裕子 様/管理薬剤師)」はある。

1970年、松田薬局は開局した。周辺に5軒の医院・クリニックがあるが、処方箋の応需はこれらに留まらず約90機関にのぼる。在庫は約1300薬品を数え、ジェネリック医薬品も多く取り揃えている。現在はパートタイマーを含め薬剤師8名、事務員4名で一日平均90枚の処方箋を扱っている。OTC医薬品をはじめ化粧品、漢方薬、ハーブも取り扱い、月に1度の美容相談会を実施している同薬局には、処方箋を持たずに訪れる地域住民も少なくない。『来局しやすく、相談しやすい薬局』を目指しスタッフ皆で相談しながら店舗づくりを行っている同薬局は、いつも居心地の良さに包まれている。

auditを操作するスタッフ

松田薬局ではかねてより手元カメラを導入し、調剤の記録を残すための工夫に取り組んできた。しかし、記録を残すことに加え「投薬前に間違いを発見し、正しい薬をお渡しすることが重要だ」と考えるようになったという。ピッキングシステムを検討したこともあったが、より作業効率性の高いシステムを模索している折、「調剤監査システム audit」に出会ったという。簡単な操作で同時に複数薬品の監査ができ、スピーディに識別するauditならば、運用にすぐ馴染むと考え導入を決めたそうだ。導入後はauditが間違いを発見することもあるそうで、調剤ミス防止に効果を発揮している。昨今のジェネリック利用推進に伴い同薬局でも取り扱い量が増え、これまで以上に取り違いの起こりやすい環境になったにも関わらず「自信を持って薬を出せるようになった」そうだ。中には特定の薬のみジェネリックへ変更する患者様もいるが、導入後は「要望に対し、よりきめ細かい対応が可能になった」と長棟氏は語る。当初は機械による監査を不安視するスタッフもいたが、使う度に「安心感が大きくなる」のを感じているそうだ。

待合室と投薬カウンター

同薬局が『作業の効率化』を追求するのは「薬剤師の本来やるべき仕事に時間をかけたい」という想いがあるからだ。特に『薬の相互作用』の影響から患者様を守ることは薬剤師の重要な責務のひとつだと考えているという。レセコンや電子薬歴等相互作用チェックのサポート機能を持つシステムはあるものの「最終的には人間が作用をチェックする必要がある」と同氏は語気を強める。複数の医療機関を受診する患者様や他の薬局からも投薬を受けている患者様の場合、薬剤師が服薬状況を確認し対応するほかない。さらに新薬や市販サプリメントとの相互作用等は、成分を確認したうえで薬剤師が判断しなければならないという。「auditで簡単に精確な調剤監査ができるようになった」ことで、「安心してやるべき仕事に注力できるようになった」と同氏は笑顔で語った。

目指すのは『時代の要請に応じて変化していく薬局』と同氏。地域の高齢化に伴い、知識や技術習得の重要性を今まで以上に感じているという。薬のことだけでなく患者様の生活習慣や食事のフォローも行うべく、薬剤師全員で積極的に勉強会へ参加しているそうだ。変化していく地域の様子をいち早く汲み取り、これからも同薬局は住民の健康を支え続ける。

調剤室の様子