導入事例 株式会社バードファーマシー様

バード薬局店舗
CASE37

人とAI(人工知能)で高精度なチェックを実現 調剤監査システムの導入で対人業務をさらに充実

大阪市港区
地域密着 効率化・合理化
取材日:2023年10月

どんな業種でも、作業が集中したり、多忙になったりした時に人的ミスは起こりやすくなります。また、お渡ししたお薬に間違いがなくても、患者さんの思い違いで予期せぬトラブルに発展することも…。地域に根づいた活動に取り組んでいるバード薬局では、調剤薬局共通の課題を解消する施策として、コンテックの調剤監査システム「audit-i」を導入しました。

株式会社バードファーマシー
代表取締役社長 鳥居 泰宏様
株式会社バードファーマシー
登録販売者 南 知子様

調剤のヒューマンエラーを解消 自信をもってお薬を患者さんへ

「もらったお薬が処方箋内容と違う」「数量が合ってない」といった患者さんからの調剤過誤に関わるお問合せは、調剤薬局にとって解決すべき大きな課題となっていました。たとえ1件でも、大変な信用問題となります。そのため、スタッフにとってはストレスフルな対応を余儀なくされていました。また、DX推進の現代にあっては、最適な解決策が求められていました。
バード薬局(株式会社バードファーマシー)の代表であり、薬学博士号を持つ薬剤師である鳥居泰宏先生は、この課題解決のツールとして、知り合いの薬局チェーンの方から「audit」の初代モデルの導入を薦められました。ご自身も調剤監査機に関して調査・検討され、最終的には実機のデモンストレーションを確認し、導入を決意しました。
決め手は、「人と機械のダブルチェック」によって精確な調剤監査が可能になること。複数の薬剤師、パートナーがいる場合はトリプルチェックとなり、人的ミスの撲滅が図れると確信できたからにほかなりません。
今回、長年の初期型audit導入を経て、AI(人工知能)と、さらなる精確さ、使いやすさ、コンパクトさが加わった新製品「audit-i」へのリプレイス導入を決断。
バード薬局では「audit-i」導入により、AIを活用しスピードアップされた画像(バーコード含む)判定、数量判定(重量)により、より一層の「課題解決の最適解」を実感しています。

従来機より体積比60%にサイズダウンして軽量・コンパクトに。

薬を出す薬局、受け取る患者さん 双方の間違いが同時になくなる

バード薬局では、以前はピッキング、確認(目視監査)の2人体制にて、ダブルチェックで薬剤を確認し、処方していました。しかしながら、細心の注意を払って監査したつもりでも、それでも完璧とはいかず、ミスの発生がありました。
「audit-i」導入後は、「人による監査」の間に「機械による監査」を入れたトリプルチェック体制となり、ミスは極端に減少しました。
その成果が期待以上だったと語るのは、バード薬局の調剤室でリーダー的役割を担っている南知子様です。
「精確な調剤監査ができる、監査の過程が記録に残る、それによって各スタッフのストレスは大きく軽減され、職場の雰囲気も円滑となって働きやすい環境となりました」
その言葉どおり、患者さんから数量ミスなどの問合せがあっても、写真データも含めた履歴データを患者さんにご確認いただくことでご理解がいただけるという安心感もプラスされ、ミス撲滅だけではなく、ストレス軽減にも貢献し、調剤業務全体の革新につながっています。
「audit-i」は「人によるチェックの限界を補うシステムですね」と南先生は評価しています。

AI(人工知能)とバーコードで、トレイに並べられた薬剤の種類、数量を素早く精確に監査

「audit-i」の強みを発揮させて時流に合った新しい調剤薬局へ

コンビニエンスストアよりも数が多いとされる調剤薬局。業界を取りまく環境は、高齢化社会への対応、DX推進と大きく変化しています。
「従来の調剤薬局の枠を超えて、地域の人々に必要とされる医療提供施設にならなければと、私は考えています」と鳥居先生は話します。
少子高齢化に伴う医療費・社会保障費の増大、病院のキャパシティなど課題が多い中、それを補う役割としての調剤薬局が求められています。バード薬局では、スタッフが一丸となって、在宅医療対応において、ドクター、ケアマネージャー、介護士といった方々と連携し、地域包括ケアの一端を担う役割を果たしています。
鳥居先生は「薬局は、対物(薬剤)業務から対人(患者さん)業務へのシフトが重要」と言います。バード薬局では、薬剤師と共にパートナー(非薬剤師)の登用を積極的に推進し、全スタッフの対物業務の負荷軽減のために「audit-i」をフル活用しています。これにより、対物業務を効率化し、スタッフの皆さんが患者さんに意識と時間を注ぎ、より一層の対人業務の充実を図る取組みを日々進めています。
また、「精確な調剤監査は、薬剤師の管理のもとでデジタル技術(audit-i)にある程度は依存し、それによって得られた時間、心の余裕を患者さんとの関係構築、ケアに向ける。それが今後求められる調剤薬局の姿であり、価値だと考えています」と話し、この技術革新が薬剤師の業務を根本的に改善し、患者さんとの信頼を高める機会を提供すると強調しました。

薬局の未来形、薬剤師とパートナーの連携で地域の信頼を築き上げる